平成27年 第6回定例会一般質問 事業レビューについて

H27年12月議会

平成27年第6回定例会(12月)本会議で行った質問の議事録です。

事業レビューについて

 2項目め、事業レビューについてです。

 三原市として2回目の事業レビューが10月4日に行われました。ことしの事業レビューでは、国の制度なども含めて地方自治体の行政現場がよくわかっており、事業レビュー、事業仕分けの経験が豊富な専門スタッフにも入っていただきました。1年目の昨年よりも論点を絞ったわかりやすい議論ができたと感じています。また、新たな方法として、市民判定者の方々にも事業レビューに加わっていただき、ごく限られた人数ではありますが、市民と行政との距離を近づける取り組みになったとも感じています。有意義な議論が行われ、市民判定者の方々からも率直な御意見をいただいたと思いますが、事業レビューから2カ月たつ現在、その結果がまだ公表されていません。現在の状況と今後の予定について御説明ください。

 昨年よりもことし、事業レビューが進化、発展し、より効果のあるものになったと感じていますが、見直すべき点、取り組むべき課題も多くあり、継続して実施していくべきであると考えます。市としてはどのように考えておられるのでしょうか、お伺いします。

<窪田弘武経営企画担当部長>

 御質問いただきました事業レビューについてにお答えいたします。
1点目の結果の公表につきましては、現在、市ホームページで当日の点検作業の様子を動画配信しているほか、近日中に評価者や市民判定者の意見及び指摘事項を整理いたしました中間取りまとめを公表するよう準備を進めております。最終的な取りまとめにつきましては、指摘事項に対する事務改善方針を整理し、新年度予算への反映状況を踏まえて、2月ごろに公表する予定でございます。

 2点目の継続実施についてですが、2年目の事業レビューは、一般財団法人構想日本の支援のもと、より行政に関する専門性を高め、外部の客観的な視点から具体的な改善に有効な指摘をいただいたものと考えております。また、無作為抽出による市民判定者を導入することにより、課題でありました市民参加が促進されるとともに、参加者からの意見聴取やアンケートを通じて、市民の納税者や受益者としての視点から事業に対する意見を得ることができました。結果として、評価者の客観的な外部の視点と市民の視点の両方を参考に、今後の事務改善方針が検討できるものと考えております。こうした今年度の手法を基本としつつ、今後の事後検証も踏まえまして、見直すべきところは見直した上で、来年度も継続する方針でございます。

 指摘事項に対する改善方針をこれからまとめられるとのことです。個別の施策に対する指摘だけではなくて、市民活動サポートのあり方、補助金のあり方、受益者負担の考え方など、全般にわたるとても大きな問題点の指摘もありました。これらについても方針を示される予定でしょうか、再度お伺いします。
それから、継続実施について、来年度も継続して行う予定とのことです。事業レビューで取り上げる対象として、施策単位では見直しが複雑になり、事業単位にするべきではないかということを昨年の9月議会一般質問で申し上げました。その点について、今回の事業レビューでコーディネーターの方からも同様の指摘がありましたが、来年度実施に向けて、昨年、ことしの結果を踏まえて、お考えがありましたら御説明ください。

 10月4日に開催された事業レビューですけれども、そのお知らせ、御案内は、10月1日発行の広報みはらのほか、ホームページやフェイスブックでも直前の掲載、投稿でした。これは十分に周知、御案内ができたとは言いがたく、傍聴に来られた方も少なく、とても残念に感じております。その点、市としてはどのように受けとめておられますでしょうか。

 インターネットでの中継、配信もされたわけですが、来年度実施に向けてより多くの人に関心を持っていただき、傍聴、視聴をしていただけるような改善を考えておられますでしょうか。

 それから、無作為抽出による市民判定者の方々は、事前の研修もあり、資料もどっさり渡されて、当日は朝から夕方までの拘束ということで、本当に大変だったことと思いますが、貴重な御意見をたくさんいただくことができたとも思っております。これまで行政とかかわりがなかったという方も多くて、市としては貴重な人材発掘になったのではないかと思っております。事業レビューを通じて市政への理解を深めていただいたわけですけれども、今後市民判定者を経験していただいた方々に継続して御活躍いただけるような機会をつくることを考えておられるでしょうか、再度お伺いします。

<窪田弘武経営企画担当部長>

 再質問にお答えいたします。
今回の事業レビューにおけます市民活動サポートのあり方や受益者負担の考え方、補助金の見直しなど、市政全般にわたる指摘への対応につきましては、昨年度同様、全庁的に水平展開する指摘事項を整理し、波及効果を促してまいります。

 また、事務改善の実施に当たっては、関係者との調整が必要となるケースや全庁的な基準が求められるものも予想されますことから、順次整理してまいります。

 さらに、昨年度の事業レビューでは、指摘事項に対する事務改善についても進行管理し、事務の見直しを図ってまいります。

 次に、次年度に向けての考え方ですが、点検対象の範囲に関しましては、施策単位では成果向上のための改善意見が中心となる傾向があり、コストを削減する事業の特定まで踏み込むことが困難な面があったものと考えており、こうした点は今後検証し、来年度につなげてまいります。

 また、事前周知に関しましては、動画配信のアクセス数は昨年度に比べ増加はしたものの、当日の傍聴者はほぼ同数で、総じて低調であり、反省点もあると感じております。より多くの市民がこの取り組みに参加できるよう、早期の開催のお知らせをするなど改善に努めてまいります。

 市民判定者として参加した市民との今後の連携につきましては、まず御参加いただいた市民判定者には、熱心に議論をお聞きされ、意見をいただいたことに関しまして、大変感謝しているところでございます。事後のアンケートでは、今後もこうした形で市政への参加の意向を聞いたところ、参加を希望する声が多く寄せられており、こうした方々に対しましては、市政情報を発信するとともに、ワークショップ等への参加を呼びかけるなど、市政に参加していただく取り組みを継続してまいります。

 ありがとうございます。
市民判定者の皆さんは大変御苦労だったことと思うんですが、好意的に受けとめていただいているということで、大変ほっとしております。

 御答弁の中で、施策単位ではコスト削減まで踏み込むことが難しいということがございました。事業レビューの目的は必ずしもコスト削減ではないと思ってはおります。今回のレビューにしても、大きな成果を得るものがあった。市民判定者の方々に御参加いただいたことにしても大きな成果だったと思っております。

 しかしながら、先ほど質問させていただいた予算編成方針の中に、思い切った見直しや事業廃止という視点を持ちということも書いてあります。6月議会で事業レビューの一般質問をさせていただいたときに、今回のレビューでは事業の廃止も見込まれており、そういうことでしたらぜひともレビューの場に市民参加が必要ですということを申し上げました。事業廃止の必要性というのは十分感じているんですけれども、財政状況は厳しい中にありますけれどもその廃止に当たっては、市民のチェック、議会のチェック、二重に三重にチェックが必要ですよということを6月に申し上げております。予算編成がどういう形で出てくるのかわかりませんけれども、これは廃止になりますというようなこともあるのでしたら、それはきちんと説明を出していただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。