平成31年 第1回定例会反対討論 議第4号 平成31年度三原市一般会計予算について

平成31年第1回定例会(3月)で行った反対討論の議事録です。

議第4号 平成31年度三原市一般会計予算について

 私は,議第4号平成31年度三原市一般会計予算に反対の立場で討論いたします。
 平成31年度一般会計当初予算の総額は501億9,700万円というかつてない500億円を超える過去最高額が提案されました。その内容としては,予算費目第11款災害復旧費37億6,803万5,000円を初め,7月豪雨被害の復旧,生活再建支援,今後の防災・減災に対応するための事業が多く盛り込まれ,重要な新年度予算です。その一方で,廃止を英断した事業もあり,また事務費や管理費などでは消費税増税のためのコストアップを見込みつつも,消耗品,光熱費,修繕費などが減額されるなど,非常に苦労されて積み上がった501億9,700万円であると受けとめています。それでもなお,一般会計予算に反対する理由は,1点,予算費目第4款衛生費における不燃物処理工場を建てかえるための負担金3億4,476万円を認められないためです。
 三原市内で収集された資源ごみや大型ごみは,三原広域市町村圏事務組合の不燃物処理工場に運ばれ,中間処理が行われています。この工場を新しく別の場所に建てかえることが平成30年度予算で可決され,建設費総額は3カ年で29億7,000万円,そのうちの三原市負担額は17億2,000万円です。建設事業は,計画スケジュールとして平成31年3月末までに契約を結ぶ必要があるとされ,平成30年11月16日付で総合評価一般競争入札方式による建設工事の公告があり,技術提案書などの提出を受けた2社の審査が行われ,2月22日に落札候補者が選定されました。この入札手続の流れが,技術提案プレゼンテーションや開札が行われる当日に突然変更になったことで疑義が生じました。内部的に変更を決定してから入札参加者に変更が伝えられるまでの時間差,入札参加者に変更を伝えたタイミングに不自然さがあり,予算委員会で質疑を行いましたが,前もってできればよかったと繰り返されるばかりで,誠実な答弁をいただくことができず,なぜそのような意思決定がなされたのか明らかにすることができませんでした。また,質疑の過程で,入札の公正性,透明性を担保するための外部評価者である特別審査委員のお一人が欠席の日程で行われたことがわかりました。
 不燃物処理工場を建てかえるための今年度の負担金3億4,476万円は,一般会計予算総額からすればわずか0.7%にすぎない費用です。しかし,この不燃物処理工場をめぐっては,新市建設計画や長期総合計画などにおいて予定されていなかった建てかえが,平成28年度の途中に三原広域市町村圏事務組合内部の予算流用によって基本構想がつくられたこと,降って湧いた建てかえに多くの議員から疑問や反対の声が上がったにもかかわらず事業が進められ,平成28年9月の説明では20億円とされたものが29億7,000万円になったこと,高額の施設整備にもかかわらず,昨年度施設の詳細もわからないままに予算提案,予算審査となり,質疑で疑問が解消されなかったこと,それ以前の不燃物処理工場で三原市民の財産である有価物が大幅に失われた可能性について,組合として事態を把握していながら議会から指摘を受けるまで原因調査を行っていなかったことなど,ずさんな対応と軽率な意思決定が何度も繰り返されてきています。市民の税金を原資とする負担金を審査する市議会として,この支出を認めるべきではなく,また三原広域市町村圏事務組合に対して,軽率な判断,軽率な対応を厳に慎むよう申し入れるべきであることを申し上げ,反対討論といたします。