平成28年 第7回定例会一般質問 市民総働のまちづくりに向けて

平成28年第7回定例会(12月)本会議で行った質問の議事録です。

市民総働のまちづくりに向けて

 それでは、もっと市民全員でいろんな課題に取り組まなくてはいけないのではないかということで、次の質問、市民総働のまちづくりに向けての質問をさせていただきます。

 長期総合計画、みはら元気創造プランにおいては、基本目標の1番目が新しい三原をつくる協働のまちとされております。市民協働という考えは、地方自治体のまちづくりの取り組みにおいて不可欠なものとなってきました。行政だけでは解決できない、また市民だけでは解決できないという問題がふえているように感じています。市民と行政がお互いの足りないところを補い合い、ともに協力して課題解決に取り組む市民協働がますます重要になっております。

 本市における市民協働について、協働という言葉の認知度を市民の皆さん、市役所職員の双方にアンケート調査をされたり、市民協働のまちづくりフォーラムを開催されたりして協働の推進を図ってこられたわけですが、今回、市民総働、総じて動くという市民総働という言葉をあえて使わせていただきました。協働は、市民と行政、NPOと行政など、2者間で協力して一緒に取り組むイメージに捉えられがちのように思います。ですが、今直面する課題に取り組むには、多様な主体が総じて一緒に取り組む総働という考え方が必要なのではないでしょうか。多様な主体とは、地域コミュニティに根差す町内会、自治会、それぞれのテーマを持って活動する市民団体、企業や金融機関、コミュニティビジネス、学校、大学、行政などです。今回は三原市の協働をもう一段階進めるべきであるという思いで総働という言葉を質問項目として使わせていただき、その具体的内容を質問させていただきたいと思います。

 今直面する課題に取り組むには総働が必要であると申し上げました。今直面する課題とは、これから人口が減ることに伴って税収が減り、これまで同様の公共サービスの維持が難しくなること、その中で地域の持続可能性を高めていく必要があること、これまでの人口がふえ、まちが拡大してきた時代とは異なるまちづくりの方法が必要であるけれども、その具体策について、正解や答えが明確ではないこと。さまざまな問題が複雑に絡み合い、因果関係が効果が見えにくいことなどです。

 最初に申し上げた人口減少ですが、地方の衰退や三原も元気がないなどと言われる中、地域の課題、三原全体の課題を自分事として受けとめ、解決したり、よりよい方向に変えていくとみずから取り組む人や活動が三原のあちこちで生まれています。そんな人や活動がつながる場、みはらプラットフォームの体験会が平成27年度魅力向上支援事業としてことし3月に行われました。つながることでお互いに刺激し合い、ほかの活動から学ぶことがあったり、コラボレーションによる新しい活動が生まれたり、励まし合ったりできる可能性があるのではないでしょうか。

 その一方で、場があればつながるという単純なことではなく、人と団体や団体同士、活動と活動をうまくコーディネートしていく機能、コーディネートする人材が大変重要であると思います。こうした認識をお持ちの上で魅力向上支援事業みはらプラットフォームを28年度も予算化されているのだと思いますが、これまでのところその動きがないようです。現在どういう状況にあり、今後の予定はどうなっているのか、お伺いします。

 2つ目の直面する課題、これまでの拡大してきたまちづくりとは異なる方法が必要だけれども、正しい答えはわからないということについてです。

 かつての企業活動が活発で、経済が成長し、税収がふえた時代は、個人や地域で担っていたことが公共サービスや民間サービスに置きかわってきた面があります。また、生活する場所と働く場所が離れてしまい、その結果、地域の一員、まちの生活者という意識は薄まってきたのではないでしょうか。今は正解がわからない時代であるとも先ほど申し上げました。そのような状況の中、より多くの人が納得できる方法を模索していく必要があります。あらゆる場面で三原のまちづくりについて、三原のまちの将来について、一緒に考え、市政への参画の場をつくるべきではないでしょうか。また、三原のまちの未来を決めるような重要な機会こそ、市民参画がより重要であると考えます。

 築城450年事業の企画として、新たにグランドデザインづくりが上げられていますが、これは市民の皆さんと三原の未来を考えていくような機会になり得るのでしょうか。どんなことをどんな形で行われるのか、お伺いします。

 最後に、総働の機運を高めることについて伺います。

 まちの問題、みんなの問題解決に関心を持ち、一緒に動いてくださる方がふえていくために、まちの問題解決に楽しくアプローチする人の姿をたくさんの人に知ってもらうことが大切だと思います。広報みはらでも、そういった方々の紹介をされていることは承知しておりますが、まだまださまざまな媒体を使った情報発信が必要ではないかと感じています。知っている人が紹介されることで活動を身近に感じてもらえるなど、参加のきっかけになるのではないでしょうか。情報発信について、現在の取り組み状況を教えてください。

 また、現在中山間地域の課題解決に取り組むさとやま未来博に向けた事業も進められていると思います。ココロザシ応援プロジェクトへの三原市での応募状況やどんな活動が予定されているのかなど、教えてください。

<里村学総務企画部長>

 御質問をいただきました市民総働のまちづくりに向けてのうち、まずコーディネート機能、支援体制の充実についてお答えをいたします。

 まちづくり活動やコミュニティビジネス、地域資源の活用などの取り組みを実践されている団体や個人等を対象としたネットワークづくりや今後このような取り組みを希望する方の人材育成を目的に、平成27年度魅力向上支援事業みはらプラットフォームを実施しております。

 この取り組みは、市内で活動している多様な団体などの意見交換や情報共有の場を提供し、その活動をさらに拡大するため、年代、性別、活動分野、利害関係を超えた団体などが集い、今後の連携した活動に向けた機運を醸成することなどを目的に開催したものであります。

 みはらプラットフォームでは、多様な団体の連携の進み方や事例紹介などのセミナーのほか、参加者35名全員で自分がチャレンジしたいことをお互いに発言するワークを実施しました。終了後に行ったアンケート結果からは、さまざまな人との交流ができ、可能性を持っている人たちがいることがわかった、集まることで新たな力が生まれると感じたなど、つながりの輪に期待する意見がある反面、まだまだ夢話に感じる、つながることの必要性が共有されていないなどの意見もあり、市民協働に対する多様な市民の意識を認識したところであります。

 今年度においては、昨年度の取り組みを具現化するため、三原市内のヒト、モノ、コトを掘り起こし、つながり、楽しみ、学べるまちづくりプラットフォームの場として、外部の講師を招聘し、活動実践に向けたスキルの習得や先進的な取り組みの紹介などを行うリーダー育成塾を開催することとしております。現在、本業務の業者選定を進めているところでありまして、今月中には委託業者を選定し、実施してまいります。

 昨年度に策定しました第2期市民協働のまちづくり推進計画においても、行政と市民活動団体や住民組織等による2者の協働のみでなく、市民活動団体と住民組織の協働など、多様な団体間の取り組みを進めることとしており、今後も多様な主体による新たな活動や価値の創造、地域課題の解決と活性化を進めてまいります。

 次に、総働に向けた機運を高めることについてお答えをいたします。

 まちづくり活動等に係る情報発信につきましては、広報みはらのほか、市ホームページやみはら市民協働サイトつなごうねっとなどにより実施しております。また、今年度実施いたします魅力向上支援事業におきましては、本市における市民協働の取り組みを市内外に向けて発信するためのSNSなどの媒体を作成することとしております。

 次に、ココロザシ応援プロジェクトにつきましては、広島県と県内中山間地域関係市町及び民間団体で構成されましたひろしま里山交流プロジェクト実行委員会が実施します県内の中山間地域をフィールドとした県民参加型人材交流プロジェクトひろしまさとやま未来博2017において、地域づくりに向けた若い世代の意欲的なチャレンジや地域づくり活動を支援する地域内外の人材の交流などを支援するプロジェクトであります。

 支援の内容は、市民講座や個別相談会、交流会や実行委員会による活動のPRの実施及び活動資金の支援となっております。

 ココロザシ応援プロジェクトは、来年の2月28日まで4期に分けて募集され、現在3期目の募集が行われております。第2期までの応募状況でありますが、応募総数204件のうち163件が採択されており、このうち三原市の応募は22件で、19件が採択されております。この採択件数は、県内各市町の中で一番多く、本市における市民活動の活発化がうかがわれます。

 三原市で採択された活動としましては、大和町農山村体験推進協議会による農山村体験ホームステイ、久井町地域活性化グループUNEReによる栗焼酎材料確保のためのクリ拾いイベント、大和地域のファミリー津久によるソバ刈り取り体験、佐木島を愛するボランティアガイドによる佐木島の知名度アップ作戦、また個人で応募されたドローンを利用した地域のPR映像作成などとなっております。

 今後はこうした地域の団体や個人での活動を広く市民へ周知するとともに、ココロザシ応援プロジェクトを契機として、築城450年事業など市内の各種イベントとも連携しながら、中山間地域への共感を広げ、取り組みの輪を広げていきたいと考えております。

<山口秀充経営企画担当部長>

 御質問2点目の市政への参画機会の拡充につきまして、瀬戸内三原築城450年事業で取り組みます市中心部のグランドデザイン作成において可能かという質問についてお答えいたします。

 まず、現在検討中のグランドデザインとは、築城451年以降、築城500年に向け、市の中心部の目指す景観像などを見える化するものであります。これまで本市中心部は、鉄道高架化事業や市街地再開発など、時代時代の考え方でまちの整備が進み、まちの形は変化してまいりました。その結果、市民の利便性は向上し、暮らしやすいまちとして発展してきたものの、都市景観の観点から、魅力あるまちづくりとなっていなかったのではという課題もあると考えております。

 現在本市では、築城450年を契機とした観光都市づくりに取り組んでいるところであり、この時期に改めて市民が満足し、市外からも魅力的に思われる将来のまちの形をイメージとして見える化するグランドデザインを作成するものであります。

 今回グランドデザインを作成することで、ハード面では、目指すまちの姿と夢を市民と共有するとともに、コンセプトを持ったまちの青写真が整備でき、それに合わせてどのようなソフトが必要かということの検討にもつながるものと考えております。

 次に、作成の方法ですが、現在市の関係課と連携しつつ、市中心部のまちづくりに取り組む人たちからの御意見も伺いながら、専門家とともにイメージ図などの案を作成しているところであります。この案は、来年2月に開始する瀬戸内三原築城450年事業において公表をいたします。

 来年度は、例えばワークショップなどで市民の意見を聞きながら、将来目指すまちの姿を市民と一緒に検討、修正していく過程を通じ、イメージ共有とまちづくりを考える場を持ちたいと考えております。またあわせて、グランドデザインで目指す将来のまちづくりに向けて、推進する体制の整備や人材育成など、必要なソフトの取り組みのあり方も検討してまいります。

 こうした取り組みは、質問いただいた市政への参画の場の一つとなるものであり、将来の三原市のあり方を考える機会ともなるものと考えております。

 御答弁いただきました。

 まず、1点目のコーディネート機能、支援体制についてです。

 平成28年度の魅力向上支援事業みはらプラットフォームについては、今月中に委託業者を決めて実施されるということで、その内容については、個人、団体それぞれのスキルアップ、同じ場を共有することでネットワークづくりを進めていこうということであると受けとめました。ですが、1回目の質問で申し上げましたように、場があればつながるという単純なものではないと思うんです。リーダー育成ということもおっしゃってはいただいたんですけれども、そのコーディネートしていく機能やコーディネートする人材が重要であると思っております。ですけれども、この魅力向上支援事業みはらプラットフォームを通じて、コーディネート機能や支援体制の充実も同時に進めていくという予定にはされていないということなのでしょうか、その点を再度お伺いします。

 現在はボランティア、市民活動サポートセンターがコーディネートや支援の役割を担っておられるわけですが、現状の問題点を挙げさせていただくと、対象となる活動がボランティアのみで、ソーシャルビジネス、コミュニティビジネスなどに対応できていない。アウトリーチができていない。これはボランティアセンターの存在や何ができるのかということをアピールしたりですとか、助成金情報などのさまざまな情報発信をしたり、さまざまな個人、団体と交流しながら情報収集するなど、そういうことが必要ではないかと思っておりますが、そういったアウトリーチができていない。それから、福祉分野に偏っているのではないかと私は3点大きな問題があるように感じています。多様な主体、多様な団体間による取り組みを進めていかれるということで、市民協働のまちづくり推進計画でもそのように書き込まれているということですが、今のボランティアセンターの体制ではそれが難しいのではないかと感じております。コーディネート機能や支援体制の充実について、具体的にどのように進めていかれる計画なのでしょうか、お伺いします。

 それから、グランドデザインをつくることについてです。

 これは将来の三原のまちのあり方を考えるということで、すごく大事なことであると思います。ですが、御答弁を伺っていて、具体的な計画ではなく、イメージ、コンセプトであるということで、グランドデザインをつくっていくプロセスやでき上がったグランドデザインの位置づけがどうなっていくのか、非常にわかりにくくも感じております。

 位置づけについてですが、近年、町並み修景、景色を整えるということですね。町並み修景というのも注目されておりまして、今回のグランドデザインは規制ではないけれども、そういった統一したイメージを実現していきたいということになるのでしょうか。

 例えば、大阪市船場地区の修景事業として書かれているのを読みますと、近世、近代のたたずまいが光るはんなりしたまちづくり、上質な船場の今を楽しむをテーマにレトロでモダンな近代建築や個性豊かな通りや筋など、船場ならではの魅力を生かしたまちづくりということが書かれております。まちのテーマやまちの核として残したいものを明確にしつつ、長期的な目標として民間の皆さんの協力を得ながら、統一したイメージによる一体感のある町並みをつくっていこうということになるのでしょうか。でき上がったグランドデザインがどのように活用されていくのかということについて、もう少し詳しくお示しください。

 プロセスについては、現在素案をつくりつつ、市民の皆さんの意見を取り入れる方法を検討されているということだったかと思います。

 それから、このグランドデザインをつくるに当たって、これからのまちを考えるときに、若い人たちに住み続けたいまちと思っていただけることが非常に重要だと思います。ですので、グランドデザインを考えていくときに、三原市民の縮図になるような構成メンバーであることがまず必要ですが、中でも若い人の感覚、意見が把握できるような進め方が重要だと思います。グランドデザインを考える場、ワークショップになるのかわかりませんが、考える場に参加する構成メンバーについて、若年層の傾斜配分であったり、年代別の意見集約であったりという対策は考えられるのでしょうか、お伺いします。

 ココロザシ応援プロジェクトについては、採択が県内市町の中で三原市が一番多いとのことで、これは大変うれしいことだと思います。これはたくさん応募いただけたというのは何か理由があるのでしょうか、お尋ねします。

 また、内容のほうも楽しそうな企画だと感じました。たくさんの方に知っていただく、かかわっていただくために、情報発信、広報がすごく大事だと思います。どのような形で情報を得ることができるのか、その点も確認しておきたいと思います。

 情報発信で市民協働サイトつなごうねっとも上げていただいたんですが、アクセス数も減っているところです。新たにSNSも取り組まれるということですが、やはりコーディネート、支援の強化について申し上げてきているんですが、市民協働、機運を高めていくための対策、コーディネートや支援体制の充実ということが非常に急がれると思っております。こうしてココロザシ応援プロジェクトを通じてたくさんの新しい活動や芽も生まれてきているわけですので、その後育っていく支援体制がより重要であると思っております。

 1点目のコーディネート機能や支援体制を図る計画については前向きなお答えをいただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

<里村学総務企画部長>

 再質問をいただきました。

 まず、コーディネート機能、支援体制の充実について、具体的にどう進めるのかといった御質問だったと思います。

 市では、ボランティア活動促進事業として、ボランティア活動に対する市民の参加意識の向上やボランティアへの参加を図るために、ボランティア団体の派遣、相談、助言、情報提供などを三原市社会福祉協議会へ委託し、主にボランティア団体を中心にした取り組みを実施してまいりました。しかしながら、市民協働のまちづくりの推進においては、市民活動団体や住民自治組織、NPO団体、企業、学校など、多様な団体をつなげる取り組みや活動に対する支援などが必要であると考えております。

 こうしたことから、昨年度策定しました第2期市民協働のまちづくり推進計画においても、住民自治組織や市民活動団体、地域団体など多様な団体間や行政との間をつなぐコーディネート機能を持った中間支援組織の強化を掲げております。今後、専門的なスタッフの配置など、中間支援組織の機能強化に向けた取り組みを検討してまいります。

 次に、総働に向けた機運を高めることについて、ココロザシ応援プロジェクトに多く応募があった理由、またそれらの活動の広報の必要性についての再質問でございました。

 ココロザシ応援プロジェクトへ本市から多く応募されたことにつきましては、本市が平成24年度から進めております中山間地域活性化事業での取り組みが要因の一つではないかと考えております。地域みずからが地域の課題、活用できる魅力、資源などについて考え、話し合い、実践すべき取り組みを地域計画として定められており、この計画の実践としてココロザシ応援プロジェクトに取り組まれたものと考えられます。また、昨年度実施しました魅力向上支援事業へ参加された方の応募もあったことから、参加者の呼びかけなどによる活動の輪の広がりもあったものと考えております。

 加えまして、本市では、ココロザシ応援プロジェクトの募集が開始された8月には、つなごうねっとの登録者へのチラシの送付、地域へのチラシ回覧を実施するとともに、市民協働サイトへの掲載など、積極的な情報発信に努めた成果もあったと考えております。

 ココロザシ応援プロジェクトの活動を広く周知し、活動の輪を広げるため、実行委員会においては、今後、県政記者クラブへの情報提供、新聞への特集記事の掲載、ガイドブックの発刊などの情報発信を行う予定と伺っております。

 本市としましても、県と連携しながら、既存の媒体を活用し、タイムリーな情報発信に努めるとともに、今回の取り組みを契機として、地域づくり活動の輪が広がり、活動が継続し、拡大されるための支援体制づくりに取り組んでまいります。

<山口秀充経営企画担当部長>

 再質問いただきました2点目の今後グランドデザインがどのように活用されていくのか、またグランドデザインについて考える場の参加メンバーの構成についてお答えいたします。

 観光都市づくりに向けて、市民が満足し、市外からも魅力的に思われるまちづくりを目指すとき、そこへ暮らす市民や事業者がまちの将来像を共通のイメージとして持つことで、統一感ある都市景観はつくられるものと考えられます。その将来像を言葉や文字だけではなく、共有できるイメージパースとして見える化するのが今回のグランドデザインです。現時点で、船場地区の例のような市がグランドデザインをもとに積極的なハード整備を行うことは検討しておらず、将来、施設の更新時や改修時、民間による整備の際など、さまざまなまちづくりの場面において基準として活用されることを期待するものであります。現在、グランドデザインの案を検討している段階であり、来年度に向けてどのような形で市民の意見を聞く場を設けるかということも検討中の段階であります。

 若者の参画を促すことや幅広い世代での検討が必要という御提案につきましては、大事な考え方と認識をしておりますので、事業実施に向けて参考とさせていただきます。

 ありがとうございます。

 さとやま未来博のココロザシ応援プロジェクトの応募の多さについては、中山間地域の取り組みが効果を上げてきているのではないかということで、大変喜ばしいことだと思います。そういったいい動きもある中なんですが、コーディネート機能、支援体制の充実については再度質問させていただきたいと思います。

 ボランティア団体だけでなくて、さまざまな団体や活動を民間同士、また民間と行政という形でつないでいくことの必要性は認識していらっしゃると。そして、それを進めていく機能を持った中間支援組織強化ということも方向性は持っておられるということは理解いたしますが、現時点でもまだ中間支援組織の機能強化に向けた取り組みを検討しますということなんですよね。これはことし3月に第2期の市民協働のまちづくり推進計画が策定されましたが、平成21年の第1期でも同じようなことが書かれております。ボランティア、市民活動サポートセンターの支援機能拡充、市民活動団体への総合的な支援機能の充実を図ると。さまざまな分野の相談に十分に対応できていないなどなど書かれていて、その機能拡充が1期目から出ているわけなんですね。それがいつまで検討して、いつ結論を出して、いつ動き出すんですかということを伺っております。担当部署の問題としてではなくて、全庁的な施策を進めていく上で市民協働が重要な位置づけになっていますので、市長にお伺いしたいと思います。

 第2期市民協働のまちづくり推進計画の冒頭に協働のまちづくりとはという部分に書いてありますことを少し紹介させていただきたいと思います。本市を取り巻く社会情勢として人口減少、少子高齢化があります。これによりコミュニティでできていた活動ができなくなったり、活動が停滞することがあります。また、経済成長により暮らしの利便性が高まった反面、コミュニティから距離を置く人もふえています。このような中、三原市長期総合計画の将来像である瀬戸内元気都市みはらを実現するためには、市民がコミュニティに参加すること、コミュニティ間の連携力や地縁型コミュニティとテーマ型コミュニティの連携を強め、協力し合える関係性を広げ、高めることが必要になります。すなわち、自分事としてコミュニティにかかわり、コミュニティを運営する自助の意識を高め、さまざまな団体が相互扶助の精神でともにつながり、地域課題や地域の魅力づくりに取り組む共助と三原市の支援、公助を高めていくことが必要であり、そのことが地域力の向上につながります。自助、共助、公助の輪を広げ、顔の見える関係を深め、ともに学び、ともに育つ関係性の中で地域力を高め、つながりによる人の温かみを感じながら、安心して生活できるまちを目指すことが市民協働のまちづくりとされています。

 市長がきのうの御答弁で課題であるとおっしゃった人口減少、それを乗り越えていくために民間のさまざまな活動が活発になるとともに、協働していくことが重要であると理解しております。また一方で、行財政改革においても、基本方針の中で協働による行財政改革の推進を上げられています。財政もこれから大変という中で、協働が一つの歯車として回っていくのは物すごく重要だと思っております。この市民協働、総働が全庁的な課題であるということを申し上げておりますが、具体的な課題も一つだけ申し上げたいと思います。

 くしくもきのうの市長答弁で課題として触れられたコミュニティFMについてです。全員協議会の説明で、事業計画が甘いのではないかという指摘をさせていただきました。ですが、災害情報の伝達手段として整備の必要があるということで補正予算を組まれました際に、事業計画で見込まれているようなスポンサー収入を得るために、市民に親しまれ、市民が参加する企画が必要であることを申し上げて、その認識を確認させていただいた上で補正予算可決に賛成いたしました。このコミュニティFMの市民参加についても、中間支援組織の機能が強化されることでさまざまな住民組織や民間の活動をつないでいくことができるようになると私は考えております。

 以上のように、中間支援組織の強化にとにかく早く取りかからないと、今現在でも問題だと私は感じていますが、将来的に大きなリスクになり得るという考えに基づいてこのたび主張しております。市長のお考えをお示しいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

<池本勝彦副市長>

 安藤議員の再々質問に対しまして私のほうから御答弁をさせていただきたいと思います。

 市民協働、安藤議員のお言葉では総働、すなわち地域の課題を解決するためには、多様な主体が一緒に取り組まなければいけない、こういう御意見でございます。それはまさしくそのとおりだと私どもも思ってまして、その考えのもとに第2期の市民協働のまちづくり推進計画を策定したつもりでありますし、これも議員が触れられましたけれども、長期総合計画の基本目標の一丁目一番地に上げてるというのはそういう思いでございます。

 中間支援組織の強化は待ったなしと、早急に取り組むべきだという御指摘もいただいたところであります。そのほかの御指摘もいろいろいただきました。それはそれとして受けとめさせていただきます。

 ただ、きのう、そしてきょうの一般質問においても、議員の皆様方から本当にさまざまな御意見をいただいております。市長以下私どもは、それにどう予算づけをするか、どう人員を配置するか、これに日々悩みながら対応してるところでございまして、きのうの市長の全ての市民の期待に応え切れているとは言えないという答弁、これはまさにこのことを指しているのだと私としては理解をしております。そういう中ではございますが、決して協働を軽視しているわけではございません。今後ともしっかりと認識をして取り組んでまいる所存であります。

 議員のお言葉に対する私の受けとめは、協働というものが全ての施策を進める上でのベースとなるというか、それがないとこれから進まないよという御意見だというふうに私は受けとめさせていただいております。それも重々理解はしておるつもりでございますので、その認識は引き続き持って対応してまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。

 ありがとうございます。意を酌んでいただいたと思っております。必要性、重要性は十分認識していただいているということで、であるならばなんです。意を酌んでいただいたと思ってはおりますが、これからの自助、共助が必要だということを進めていくに当たっては、中間支援組織が機能していくことが必要だと思っていますので、この点はしっかり進めていただきたいと思っております。

 進捗管理の機能がちょっと弱いのではないかということを1項目めの質問で申し上げました。民間、一般企業でしたら、設計部門のおくれが営業、資材調達、製造ラインにどういうふうに影響するか、1日のおくれがどれだけの損失につながるかということも出てくるわけですが、なかなか行政の場合、進捗管理というのが弱いように感じております。いいPDCAで回っていくように、事業レビューの結果も踏まえて取り組んでいただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。