平成27年 第4回定例会一般質問 女性活躍推進法

H27年9月議会

平成27年第4回定例会(9月)本会議で行った質問の議事録です。

女性活躍推進法

 それでは、通告しております2項目めの女性活躍推進法について質問をいたします。
 8月28日に女性の職業生活における活躍の推進に関する法律、通称女性活躍推進法が成立し、女性に対する採用、昇進等の機会の積極的な提供及びその活用、職業生活と家庭生活との両立に関し、本人の意思が尊重されるべきことなどが定められました。

 そこで、三原市としての対応について3点確認させていただきたいと思います。
 まず1点目、行動計画策定等についてです。301人以上がお勤めの事業所では、女性の活躍状況の把握と課題分析、行動計画をつくって届け出ること、それらの情報を公開することが義務づけられました。4月には公表しなくてはなりません。三原市役所もその事業所に含まれるものと思いますが、公表までのスケジュールをどのように予定されているか、現状の把握をどのようにして行われるか、お伺いします。

 2点目に、当市における推進計画策定についてです。市役所としてではなく、三原市全体として女性の活躍をどう推進していくか、その計画を定めることについては努力義務となっていますが、三原市としては推進計画の策定についてどのようにお考えでしょうか。

 3点目は、協議会の設置についてです。女性の活躍推進に取り組む協議会を設けることについては任意とされていますが、どのように予定をされているでしょうか、お考えをお聞かせください。

<里村学総務企画部長>

 女性活躍推進法についての御質問の1点目、行動計画策定等について私のほうからお答えをいたします。

 女性活躍推進法における特定事業主行動計画につきましては、全地方公共団体のそれぞれの任命権者が策定主体とされていることから、市長、市議会議長、市教育委員会、市選挙管理委員会など三原市の全ての任命権者が一体となり、所属する女性職員の職業生活における活躍の推進についての取り組みに関する計画を策定する予定であります。この計画の策定におきましては、活躍に関する状況を把握し、改善すべき事情について分析をした上で、その結果を勘案することとされており、達成しようとする目標として職員採用における女性の採用比率などが例示されております。市においては計画を平成28年4月1日までに定めなければならないこととされておりますが、国においては把握項目、公表項目などを示した内閣府令の制定、行動計画策定指針の策定などがこれから行われることとなっております。したがいまして、三原市職員のための特定事業主行動計画につきましては、女性活躍推進法の目的に沿った内容にするとともに、市職員の実情を反映することができるよう、今後示される策定指針などを参考にしつつ、本市における状況把握及び分析などに係る作業を着実に進め、来春の策定に向けて取り組んでまいります。

<梶原正道生活環境部長>

 女性活躍推進法について2点目、当市における推進計画についてお答えをいたします。

 女性活躍推進法では、市町村は国から定める基本方針を勘案して当該市町村の区域内における女性の職業生活における活躍の推進に関する施策についての計画を定めるよう努めるものとすると、努力義務として規定をされております。今後、国が定める基本方針の内容を勘案し、推進計画の策定について検討してまいります。

 次に、御質問3点目、協議会の設置についてお答えをいたします。
協議会につきましては、当該地方公共団体の区域において女性の職業生活における活躍の推進に関する取り組みが効果的かつ円滑に実施されるようにするため、関係機関により構成される協議会を組織することができると規定されております。この協議会はいわゆる任意の協議会であり、協議会の構成員は一般事業主の団体、またはその連合団体、学識経験者、その他当該関係機関が必要と認める者と規定をされております。国から基本方針が示され、市の推進計画の策定について検討する中で、その必要性や既存の審議会等を活用して協議会に位置づけることが可能かどうかを含め、検討してまいります。男女共同参画社会の実現は、三原市長期総合計画、みはら元気創造プランの基本目標、新しい三原をつくる協働のまちの重点施策の一つでありますので、実効性のある取り組みを推進してまいりたいと考えております。

 御答弁をいただきました。女性活躍推進法につきましては、先月成立したばかりということで、本当にまだこれからというスケジュールであること、国の方針、計画等を勘案してということでありました。つけ加えては、市としての重点施策にも加えられているのでしっかり取り組んでいただけるという御答弁をいただきましたので、期待をして、しっかりお願いしたいと思っております。実際に働くためには、特定事業主としての計画をつくるのが301人以上の事業主さんになりますけれども、300人以下の事業所さんへお勤めの方も多くおられる、そういう中小企業さんの状況をどう把握していくかということや、中小企業さんとしては思いはあっても、育休対応など実際にするのが難しいということもある中、どう改善していくのか。それから、市として市の環境整備としては希望の保育所に入れないとか、放課後児童クラブ、保育所の利用時間と勤務時間のギャップをどう埋めていくかなどなど課題がたくさんございます。こうした具体的な施策については折々でまた質問させていただきたいと思っております。

 こういう法律もできたわけですけれども、男女共同参画を進めていくに当たって一番根っこにあって、一番変えることが難しいのが性別による固定的な役割分担意識だと思っております。私自身、妊娠中おなかが大きくて電車の中で立っているときに席を譲ってくれたのは女性でしたし、三原駅で子どもを片手に抱えて、片手にベビーカーを持って階段をおりていて、手伝いましょうかと声をかけてくれたのが女性だったり、電車の中で子どもがぐずるとそれだけで焦るんですけれども、そういうときにスーツ姿の立派な方ににらまれたりすると、それだけでつらいというようなこともあります。こういうことは、体験から来る子育ての大変さに共感できるかどうかというようなことにもあると思います。性別による固定的な役割分担意識をどう変えていくかというのは、本当に難しいことであるというのは認識をしております。そして、審議会などに女性の割合をふやすということも掲げていただいておりますが、なかなかそこに若い女性が入りづらいという現状になっております。この点については、昨年12月に一般質問で女性人材育成と男女共同参画の広報紙「with YOU」について提案をさせていただいた中で、ことし反映をしていただいている部分もあって、広報紙「with YOU」の編集に大学生や乳幼児の子育て中の女性を含む20代、30代、40代の女性が入られているということで大変期待をしております。ぜひこういう若い女性の声が、リアルな声が反映されるように頑張っていただきたいと思っております。町ぐるみで子育てサポートができるような空気をつくり出していただきたいです。

 この女性活躍推進法については、アベノミクス経済成長の柱の一つとして女性の活躍ということが掲げられたわけですけれども、国の経済のために労働力を提供したいというわけでは決してありません。自分の生活のため、家族の幸せのため、そして自己実現のために働きたい、社会参画がしたいということをどうやってかなえるか、それができるためには何がハードルとなっているのか、ハードルを取り除いていくということで、ぜひこの女性活躍推進法に取り組んでいただきたいと思っておりますという要望をしまして、質問を終わります。ありがとうございました。