平成26年 第6回定例会一般質問 三原ふるさと子ども博士講座について

H26年12月議会

平成26年第6回定例会(12月)本会議で行った質問の議事録です。

三原ふるさと子ども博士講座について

 続きまして2点目の質問、三原ふるさと子ども博士講座について質問させていただきます。

 平成26年度で3年目となる三原ふるさと子ども博士講座ですけれども、毎年40人の定員を超える申し込みがあると伺っております。アンケート結果から参加者の満足度も高いというふうに聞いております。1年間7回の講座で、三原の名所や企業を訪問して学ぶ内容となっておりまして、ことし26年度の場合ですと、ポポロのバックステージ体験ツアー、ビーチボールバレーの体験ですとか、空港へ行ってみたり、八天堂さんの工場見学などをされているようです。宇根山家族旅行村、宇根山天文台のほうへも行っておられます。

 これは市役所、庁内一体となって三原の子どもたちを育んでいく、そして三原のよさ、強みを学んで体験する機会を提供しておられるという点からも評価をさせていただいております。また、平成27年度からの長期総合計画で示す三原の将来像として、行きたい、住みたい、つながりたいとあります。三原市外から行きたい、住みたいと思ってもらえることと同時に、縁あって三原に暮らす人が三原に住み続けたいと思えるまちであろうとする意思が込められているものと思っております。

 Iターン者が多いことでも全国的に注目されております島根県隠岐郡海士町で、島に戻ってきて町長になると宣言をして、島を出て都市部の大学へ進学する子どもがいたり、第1回観光甲子園でグランプリを受賞するなど、島の魅力を実感して発信できる人材が育っているようです。これは海士町でされておりますけれども、高校で地域について学ぶ、地元ゼミのみの結果ではなく、小学生から地域の課題を見つけて改善提案する子ども議会、そしてそれを指導して支える中高生など、人材育成のサイクルができてきているものと見ております。

 子どもへの働きかけについては、時間がかかることではありますけれども、三原ふるさと子ども博士講座の事業は未来への投資として、ぜひ参加者枠をふやして拡充すべき事業と考えておりますが、市として次の点からこの事業をどう評価しておられるのか、お伺いします。

三原について参加した子どもたちの理解が深まったかどうか。

2点目、三原を好きになった子どもがふえたかどうか。

3点目、三原に住み続けたいと思う子どもがふえたかどうかについてどう評価をしておられるか、お伺いします。

 7回の講座になっているその1回1回の講座タイトルもとてもユニークで、充実した企画内容だというふうにも感じております。担当職員の方も社会教育主事という資格を取られて、リーダーシップを発揮して頑張っておられる様子を、私も同行して参加をさせていただいてすごく見させていただきました。ただ、運営に当たっては工場の中に入らせていただいたり、屋外でのデイキャンプで火を使うような場面もありまして、さまざまな学校から参加してきている、いつも一緒に過ごしてる子どもたちではないという子どもたちが参加している中、指導、引率に多くの人手が必要となっているということも感じております。事業の拡充とあわせて外部委託で実施するべきだと考えておりますけれどもいかがでしょうか、お伺いします。

<清川浩三教育部長>

 三原ふるさと子ども博士講座についてお答えをいたします。
事業の拡充と外部委託についての御質問ですが、この講座は市内の小学3年生から6年生までを対象に、三原市の歴史、自然、産業などの体験学習を行い、三原市をより深く知ることにより郷土愛を育て、次世代を担う子どもたちの育成を図ることを目的に実施をいたしております。

 本年度で3回目となりますが、各課が連携し、子どもたちにさまざまな分野での三原のよさを学ぶ7回の講座を開催し、修了した子どもたちには修了証とともに、記念に三原ゆかりの紋章の入った缶バッジを交付し大人気であります。また、議員からもこの事業に対して高い評価をいただきまして感謝を申し上げます。保護者からのアンケートでは三原生まれの三原育ちの私でさえ知らないことを体験でき、毎回笑顔で楽しかった体験を子どもたちが話してくれました。また、子ども同士で新しい発見をしたり、すごく楽しんで参加をしていました。保護者としても、市の行事ということで安心をして送り出すことができましたなど、大変高い評価をいただいており、子どもたちの体験日誌からも、この事業を通して三原に対する認識を深め愛着を感じている様子が確認をできております。

 今後ともこの事業は、内容の充実を図りながら継続をしてまいります。なお、受講する児童の安全管理や運営スタッフの体制などから、現在は定員40名で実施をしておりますが、毎年定員の倍近くの申し込みがあり、やむなく抽せんで受講者を絞り込んでいる状況でございます。できるだけ多くの児童の参加を可能にするためには、議員御指摘のように民間やボランティアの方の御協力をいただくことも含め、研究をしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。

 拡充と、外部委託について研究をしていただけるということではありますが、ちょっと消極的な印象も持っておりますけども、外部委託とあわせて拡充の方向ということで研究をしていただけるということでよろしいんでしょうか。再度確認をさせていただきたいと思います。

 これは、先ほども小さな海士町というところを紹介させていただきましたが、北海道十勝郡浦幌町というところでも小・中学校の教育現場で、浦幌に今あるものの価値を見詰め直す機会をつくり出すということでされておりまして、ここは食料自給率2,900%というまちではあるんですが、実は政務活動費でことし2月に行かせていただいてまいりました。お世辞にもいろんなものがありますねとは言えない、本当に何もないですねとつい言ってしまいたくなる、駅におりたときの印象はそうだったんですけれども、ここのまちで私たちのまちの未来を担う子どもという宝物が夢と希望が抱けるまちをつくりたい、田舎のマイナスイメージをプラスへ転換、地域資源を活用したふるさとづくりということで、もとはNPOや保護者の方の取り組みだったものを学校全体としても、まち全体としても協力して一緒にやっていくということで、地域の魅力発見、自信と誇りの芽生え、地域貢献への意識ということで、何もないまちじゃないよということで、子どもたちと一緒にまちのツアーをするというのか、いいものを発見していくということから始まった事業なんですけれども、続けていかれる中でやはり定住意向というのか、最初よりも浦幌町が好きな児童・生徒がふえている。浦幌に住み続けたいという児童・生徒がふえているという結果も聞いております。

 ぜひ三原市としても、こういった地元、地域への愛着ということを、大事な事業だと思いますので進めていただきたいということで、拡充方向での研究でしょうかということで再度お伺いさせてください。

<清川浩三教育部長>

 この事業は、大変評価も高い事業でございまして、教育委員会といたしましても、拡充また拡大の方向で今後考えてまいりたいと思います。それに当たっては、先ほど御答弁させていただきましたように、やはり現体制でそれを拡充、拡大するには限界もございますので、先ほど北海道の浦幌町の御紹介もありましたように、当面は、例えば来年度は今の運営体制でサポートの形で民間ボランティアの方に入っていただいて、行く行くはNPOとか学校、保護者を含めた、そういった実行委員会形式で運営していくとか、そういった具体的な今後の拡充、拡大に向けての運営体制を検討していきたいというふうに思っております。よろしくお願いいたします。

 今回質問をさせていただくに当たって、教育委員会のほうで「きょうど三原」というこういう副読本も手づくりでつくっていらっしゃるのも見させていただきました。それから、きょうの仁ノ岡議員の御質問の中で、希望と未来フォーラムにおいても市民協働での児童育成に大きな理解を得られたという手応えを感じておられるということでありました。これは、学校教育の現場でもいろんな取り組みをしていただいて、地域への愛着を育んでいただいてるというふうに理解をしております。

 このふるさと子ども博士講座の事業は、社会教育という部分でとても大きな役割があるのではないかと感じております。なかなか子どもたちが地域の中で働く大人の姿を見るような機会も減ってきておりますし、大人になってこうやって働いていくんだというイメージをたくさん子どもたちに抱いてほしいと思っております。訪問させていただく企業や農家さんなどに当たっては、施設などについてもいろんな御負担をおかけする場面もあるかと思います。私も、実際について一緒に行かせていただく中で、御迷惑をおかけする部分もあるなということも感じたんですが、ぜひそういったところも担当課からということだけでなくて、市長から企業の皆さん、施設などの皆さんへも、三原の子どもたちを育んでいくことによろしく御協力をお願いしたいということと、本当に先日修了式、認定式も行かせていただいて、うれしそうな子どもたち、保護者の方たちを拝見させていただきました。こういった成果が出ている事業なんだということも、企業の皆さん方にもお伝えいただければと思っております。では、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。